急須生地が十分に乾燥したら、焼成に入ります。焼成窯といえば、もくもくと煙の立ち上る煙突を想像される方も多いかと思いますが、現在では電気の力で焼く窯(電気焼成炉)を使って焼き上げる窯元もたくさんあります。宇幸窯でも、この電気焼成炉を使っています。

電気焼成炉による焼成


棚板へ積み上げます

棚板へ積み上げます

乾燥工程を終えた急須生地を電気焼成炉に積み上げていきます。棚板は耐熱性のカーボランダムで出来ています。
上段には灰釉掛けを施した急須が、そして下段には乾燥工程で紹介した急須が積まれています。


ハット式電気炉

ハット式電気炉

写真の電気炉は「ハット式電気炉」と言って、製品の出し入れ時には上半分が持ち上がるようになっています。
製品を詰め終えたら上蓋を下ろして、約1,130度で15時間ほど焼成します。


焼成後の様子

焼成後の様子

焼成が終わって窯内部が200度程度に冷めたところで上蓋を上げます。
急須は焼成前に比べて大きさが8割から9割ほどに収縮しています。

還元燻し焼成を行うものは、このあとの蓋すり工程を経て再度焼成していきます。


店長の
こぼれ話

焼きあがった後、上蓋をあげるころでも内部の温度は200度程度。窯から急須を取り出す時もまだまだ熱いので、火傷に気をつけながら棚へ移していきます。


1原料づくり(製土作業)宇幸窯では、よりよい製品のために急須の原料となる泥漿から自社で製造しています。
他の常滑焼窯元からも高く評価されている原料の製造工程をご紹介します。2泥漿鋳込み宇幸窯では急須や湯呑みを「泥漿鋳込み成形」で成形しています。
ここでは、排泥鋳込み成形で急須の胴体を成形する方法をご紹介します。3仕上げと手口の取り付け急須胴体の形になった生地は、ロクロの上で仕上げられ手口をつけて、焼成へと進みます。この工程まで来ると、みなさんがイメージされる急須の形がほぼできあがります。 4焼成乾燥が終わるといよいよ焼成です。1100度を超える高温で半日以上の時間をかけて焼き上げます。現在では電気の力で焼く窯を使って焼き上げる窯元もたくさんあり、宇幸窯でもこの電気焼成炉を使っています。5蓋すりと帯茶漉し網の取付焼成が終わると最後の工程となる蓋すりと帯茶漉し網の取り付けです。
みなさまにとって使い勝手の良い急須となるよう、心をこめて仕上げていきます。

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