キーワード検索 : 製造工程

急須セットの湯呑を焼成しました

 ずいぶんと長い間、日記の更新をさぼっていました…
 常滑焼宇幸窯の急須セットも湯呑の在庫切れで欠品状態がつづいており、本当にご迷惑をおかけしておりました。
 
 久しぶりに湯呑が焼成できましたので作業風景を報告します。
 これは電気窯の上蓋を上げたところです。

 酸化焼成した急須・湯呑みの地肌は、これぞ常滑焼!といった感じで朱泥色に染まっています。


 
 写真には写っていませんが、窯の最上段には灰釉京形湯呑が、その下段に朱泥京形急須が収まっています。
 そして中段には朱泥紫彩湯呑み、下段には朱泥緑彩湯呑みが並んでいます。
 



 
 焼きあがった製品の窯出しをして…
 
 これは、湯呑の高台の底を回転やすりの上で擦って滑らかにしているところです。
 
 窯出し後の焼き物の底はざらざらしていますので、食卓等を傷つけないためにも、大切な作業です。


 
 
 さっと擦るだけですが、湯呑の高台の底が滑らかになりました。
 
 
 朱泥急須とのセット組の場合にはこれで作業完了ですが、黒泥急須とのセット組の湯呑はこの後で燻還元焼成を施します。


 
※ショッピングカートの朱泥急須セットと灰釉掛け急須セットの在庫状況を更新させていただきましたので、よろしくお願い致します。


急須の裏底に造り手の証を刻印

 
 ほとんどの常滑焼急須には造り手(製造者)の刻印がされています。
 場所としては、急須の持ち手の下か裏底が多いと思います。
 宇幸窯では急須の胴体が柔らかい時に裏底に「宇幸」の刻印をします。


 
 最近では農作物などに生産者の表示がされているのをよく見かけますが、常滑焼急須には以前から造り手(製造者)の刻印がされています。

 どちらも、生産者(製造者)を明確にして、消費者に安心して買い求めていただけるようにとの願いからだと思います。


  
 デパートやホームセンターなどで急須を見かけたら、刻印を探してみてください。
 もし急須に刻印が無かったら…安心して使うことができますか?



 別ページでも紹介していますが、常滑焼産地は地域団体商標「常滑焼」の商標を取得して、認定された製造者に地域団体商標の個別番号が付与されています。

とこなめ焼協同組合の組合員名簿」から検索することができます。

宇幸窯の組合員名は(有)水本陶苑
地域団体商標使用登録番号は(08-1007)です。


年内最終の急須窯出し

先ほど、今年最後の窯出し作業を終えました。

窯出しと言っても、この窯は還元焼成用の低温焼成の窯です。
それでも750度以上の温度で焼成しますけど。

ほどよく冷めた(250度程度)ところで、
急須を窯から1個ずつ取り出して、枠板に移します。



まだ急須の最終仕上げとか茶漉し網の取り付け作業が残っていますが、
これで目の離せない工程は全て終了しました。



この還元焼成窯も1年間お疲れ様でした。また来年もお願いしますよ。


急須生地の乾燥【製造工程】

胴体の仕上げに手口の取り付けと磨きも終わって

焼成前の最終工程に向けてじっくりと乾燥中の急須生地です。



手口のような先端部分から先に乾きやすいので、白くなりかけてますね。

じっくり乾燥させないと変形やひび割れを起こすので注意が必要な工程なのです。


この急須の並んでいる缶の蓋を、

気温や湿度に応じて開けたり閉めたりしながら、均一に乾燥させます。


急須胴体のロクロ仕上げ

ロクロと聞くと、粘土を回転させながら成形する様子を思い浮かべるのではないでしょうか?

もちろん手引き成形ではそうなんですが、
宇幸窯では泥しょう鋳込み成形で生地を成形するので、成形工程ではロクロは使用しません。

下の写真は、急須胴体の表面仕上げを行っているところです。



ロクロ上の仕上げ台に急須胴体を伏せ、回転させながら表面を仕上げます。

泥しょう鋳込み成形の生地の表面は、そのままでは石膏型の表面の凹凸が残っているので、
カンナへらを使って、急須表面を滑らかに仕上げます。

見えにくいですけど、下半分はすでに表面仕上げを終えて、
現在はカンナを使って急須の高台部分(裏底)を仕上げているところです。


電話でのお問い合わせ

電話0569-27-5117

【営業時間】平日:10:00〜17:00 土曜:10:00〜12:00 日祝定休

メールでのお問い合わせ

メールでのお問い合わせはこちら