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製造風景
ボールミル
粘土、長石などの材料を水と一緒に粉砕する装置です。
写真は水本陶苑最大のボールミルで、直径と長さがそれぞれ1.9メートルあります。
鉄の筐体の中には石の壁が張ってあり、材料を砕くために、こぶし大の玉石が約900キログラム入れてあります。
そこに先ほどの材料を約2トンと水を約600リットル入れて、約一晩回すと鋳込み製法用の泥漿粘土(朱色をしているので朱泥)が出来ます。
これを常滑では「朱泥ノタ」と呼びます。
正面から撮影しました。 (ずいぶんと汚れていますが)
1回で1500リットルのノタが出来るのですが、宇幸窯では使い切れないので、同業の窯元に使ってもらっています。
この他にも100キロから500キロのボールミルが8基あり、用途別に使い分けています。
常滑焼の話し
朱泥新色?見本
常滑焼の朱泥急須は元来、酸化鉄を多く含んだ田土が主原料でしたが、最近では粘土にガラス成分の長石と弁柄を混合した原料が主流になってきています。
製品は良く焼き締まるのですが、昔の朱泥に比べて、少々黒味を帯びた感じになります。(左端見本)
そこで、チャラ掛けと呼ばれるガラス層の薄い化粧土を施して、艶と発色を良くした急須が多く作られています。
しかし最近になって、「昔のような、朱泥本来の肌触りと朱色の急須を作らないか?」と言う話しが持ち上がってきました。
宇幸窯でも鋳込み成型用の泥漿(でいしょう)を製造しているので、さまざまな試験を行っています。
写真ですが、左端が現在主流の泥漿で作成した見本、右端が最終試験での見本、真ん中がその中間見本です。
今後は右端見本のような風合いの朱泥急須が復活すると思います。
気ままな日記
滋賀県からのお客様
「ホームページを見ました」と言って滋賀県からお客様が尋ねて来られました。
以前から帯茶こしに興味があったそうなのですが、宇幸窯のホームページを見つけて、直接出向いてくれたそうです。
お客様への対面販売は初めての事だったので、遠いところをわざわざ尋ねて下さったのに、満足の行くおもてなしが出来なくて、申し訳ありませんでした。
今後は対面販売の勉強にも努めたいと思います。これからも宇幸窯の急須を末永くご愛用下さい。
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